本書は時代を切り拓く音響学・音響工学として,従来の研究分野別の構成とは 異なり,複数の分野に横断的に係るメソッド的なシリーズとして企画した「音響テクノロジーシリーズ」(学会の創立60周年記念出版)の第三回配本です。
日本の高齢化は人類が今まで経験したことがないほど急速に進んでおり,それに伴い感覚やコミュニケーション器官に障害を持つ人達も急増しています。本書では,音を聞く機能を失った人達,言葉を作り出す機能を失った人達,音だけを頼りにして手の届かないような周囲を知ろうとしている人達など音に関連する障害を持った人達に現在の音響工学の技術でどこまで助けることができるのかを述べています。そして,音の福祉工学が音声認識や音声合成,環境認識,人工現実感などの最新の技術とどのように結びつくのかを展望しています。音の福祉工学はいまだに多くの未解決の課題を抱えていますが,その難題に挑戦してみようと思う人には,絶好の書です。
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